コンタクトレンズについて

コンタクトレンズは、角膜に直接レンズをのせて視力を矯正する高度管理医療機器です。コンタクトレンズの処方やその後の定期検診は医療行為となり、必ず眼科医の診察・処方が必要です。
近年、コンタクトレンズが原因となる目の障害が多いことが問題となっています。
眼に合った適切なコンタクトレンズを正しく使用すること、眼科医による定期検診をきちんと受けることが眼の健康を守るために重要です。

高度管理医療機器とは(2005年4月1日)

医療機器であって、副作用又は機能の障害が生じた場合(適正な使用目的に従い適正に使用された場合に限る)において人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることからその適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。(薬事法第2条5項)
医療機器とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等であって、政令で定めるものをいう。(薬事法第2条4項)
コンタクトレンズは、人体に対するリスクが高いものとされ、高度管理医療機器のクラスⅢに分類されました。クラスⅢは、副作用・機能障害を生じた場合、人の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがある医療機器であり、心臓のペースメーカーなどの次にリスクが高いとされています。

コンタクトレンズによる眼障害

コンタクトレンズは、角膜(目の黒目部分)に直接触れるものであり、目にとっては異物です。目に合っていないコンタクトレンズを装用したり、誤った使い方をすると、さまざまな眼障害や疾患の原因になり、時には失明にいたる場合もあります。

巨大乳頭結膜炎:レンズの汚れや刺激によるアレルギー反応でまぶたの裏にぶつぶつが発症する。
角膜びらん:角膜の上皮表面がはがれ重症になると、激しい痛み、強い充血などを発症する。
点状表層角膜症:レンズのこすれなどにより角膜表面に細かい点状の傷が発症する。

などがあります。進行すると角膜の表面の細胞が奥深いところまで欠損する角膜潰瘍になり、放置すれば失明の可能性もあります。いずれも大多数は不適切な使用が原因です。

定期検査

コンタクトレンズを使う方は、購入後一定期間ごとに定期検査を受けなければなりません。定期検査では、コンタクトレンズ自体のチェックのほかに視力検査、眼圧検査、目の診察を行います。お使いのレンズが目に合っているか、汚れたり傷がついていないかチェックし、眼の状態も確認します。それによってトラブルや眼障害を早期に見つけることができ、原因にしたがった適切な治療を提供します。調子が良くても必ず検診を受けることが大切です。自覚症状がなくても、角膜に傷ができていたり、コンタクトレンズの傷や汚れが発見されることもあります。いつもとちがってごろごろしたり、痛みや充血があったら、無理せずにレンズをすぐにはずして受診してください。快適な生活を送るために、安全にコンタクトレンズを利用しましょう。

コンタクトレンズの使用方法

ここでは、簡単な使用方法などを紹介致します。(詳しくは専門医に確認して下さい。)
コンタクトレンズには、製品毎に必ず添付文書がついています。装用する前に必ず添付文書をよく読んでからご使用ください。添付文書の内容がわからないときは、処方を受けた医療機関又は、販売店等にご相談ください。

1

装用時間を正しく守ってください

装用時間には個人差があります。眼科医に指示された時間内で使用して下さい。

2

取扱方法を守り正しく使用してください

コンタクトレンズやケア用品の取扱方法を誤ると眼障害につながります。コンタクトレンズやケア用品(特にコンタクトレンズケース)は常に清潔に保ち、正しい取扱方法を守って下さい。

3

定期検査は必ず受けてください

自覚症状がなく調子よく装用していても、知らない間に眼障害が発生していたり、コンタクトレンズにキズや汚れがついていることがあります。異常がなくとも眼科医に指示された定期検査を必ず受けてください。

4

少しでも異常を感じたら直ちに眼科医の診察を受けてください

コンタクトレンズをはめる前に、毎日、ご自分で眼ヤニや充血がないか、またコンタクトレンズをはめた後も、装用感に問題がないか確認し、少しでもこれらの異常を感じたら、すぐにコンタクトレンズの装用を中止し眼科医の診察を受けてください。

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